犯罪被害とは
被害者への理解を深めるために……
犯罪被害は、人生で最も辛い体験です。
私たちの周りには毎日のように多くの悲惨な事件や事故が起こっています。
思いもかけない犯罪被害にあうと日常の平穏な暮らしは著しくそこなわれ、精神的な苦痛はもとより、身体的な苦痛、経済的な被害を被ることになります。それまで築いてきた生活の基盤や、周囲の人々との信頼関係や、地域とのつながりが断たれることも珍しくはありません。
犯罪被害で体験された恐怖は心の奥深くに癒しがたい傷となって残り、長く不安や恐怖に怯える日々が続きます。その結果、自分や社会に対する信頼感を喪失したり、不安定な状態を余儀なくされるようにもなります。
幸せに生きること、それはこの世に存在する一人ひとりの心からの願いです。その願いが突然断ち切られるのが犯罪被害にあうということではないでしょうか。犯罪被害者の支援は国民すべてに課せられた責務です。社会の中で理不尽に傷つけられた人々に対し、同じ社会の中でその回復を支援する仕組みや心が必要です。
被害者の実態
~犯罪被害者が受けるさまざまな被害~
被害者の抱える問題の中でも、精神的被害は特に深刻です。
被害者は精神的に大きな打撃を受け、そのために様々な心理的反応が生じますが、犯罪被害にあったことのない人には理解しにくいものです。このため、誤解を招くこともあり、それによって被害者が孤立感を深めることも少なくありません。
また、犯罪被害者やそのご家族は、命を奪われる(家族を失う)、けがをする、物を盗まれるなどの生命、身体、財産上の直接的な被害だけでなく、
・犯罪被害にあったことによる精神的ショックや身体の不調・医療費の負担や失職、転職などによる経済的な苦しみ
・捜査や裁判による精神的、時間的な負担
・周囲の人々の無責任なうわさ話やマスコミの取材・報道による不快感やストレス
など被害に関連して生じる様々な問題に苦しめられます。
このような問題は総じて「二次被害」と呼ばれています。
被害者が受ける心の傷「トラウマ:Trauma(心的外傷)」
トラウマとは犯罪や事故による被害、自然災害など個人の対処能力を超えるような
出来事に直面したときに受ける精神的な傷をいいます。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)
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